JQ6500を使用した「つぎ、とまります」ボタンのおもちゃ

2020/1/1 7M4MON



バス会社のイベントで「つぎ、とまります」のボタンを購入しました。
去年の同じような時期に、DFPlayerMiniを使用してSDカードから音源を読み込み、
マイコンからコントロールするついでに赤外線リモコンにもなるオモチャを作りましたが、
いささか機能過剰でサイズも大きなものとなっていました。


毎度SDカードを用意するのはかったるいので、コンパクトで簡単に扱えるモジュールがないかと
Aliexpressをさまよっていたところ、「JQ6500」というSPI flash(16Mbits = 2Mbytes)を
搭載して1.6USD程度のナイスなモジュールを発見し、これで制作することにしました。


JQ6500に音源を書き込むには、こちらのサイトからダウンロードした「MusicDownload.exe」
を使用します。

入手したボタン (オージ WS-260S) が 70x45 mm 程度で、単4乾電池3本を使用するとして
必要なサイズを見積もると、85x50x20 mm程度必要です。
タカチやテイシンには丁度よいものがなかったので、ケースもAliexpressで調達しました。


どうせ届くまでに時間がかかるのは一緒なので、スピーカーもAliexpressで調達しています。

スピーカーは乾電池の側面に設置し、ケースに当たる場所には10個穴を開けて音抜けを確保しています。

WS-260のランプはLED式で、適度な明るさにするためには電圧は20V程度必要です。
昇圧回路は昔、ストロベリーリナックスで購入ていた「LM2735 昇圧型DC-DCコンバータモジュール」を
使用しました。

AliexpressでMT3608を使用した昇圧モジュールは0.4USD程度で売っていますが
わずかにサイズが大きいことと、EN端子が外に出ておらず内部でVinとショートしているので
今回の用途には不向きです。

その他、ボタンを押したら電源を保持する用にP-ch FETやらデジトラやらを使っています。



・動作説明

ボタンが押されると電源が入り、P-ch FETのゲートにぶら下がっている電解コンデンサ(10+10uF)
が電源を一定時間保持します。
JQ6500に電源が入ったら自動的に音源の再生を開始します。
Busyは電源SWのP-ch FETのゲートのデジトラを叩いて電源を保持し、昇圧コンバータの
EN端子をHにしてランプを点灯させます。
再生が終わったら電源を開放、断します。待機電流は電解コンデンサの漏れ電流のみです。
ボタンに向けて2個ダイオードを接続し、電源が入っているときに再度ボタンが押された場合でも
検知・再生できるようになっています。
マイコン不使用でプログラミング不要です。

・かかった費用

1700円くらい(うち、DCDCモジュールが900円)

・感想

内部はきっちりと詰め込まれていて、これ以上の小型化は難しいのではないかと思います。