缶コーヒーウォーマーの製作

2015/12/23 7M4MON

  

特徴

設計メモ


回路図

 

配置検討

 缶コーヒーをユニバーサル基板にあてがって、大きさはBタイプに決めました。
 Bサイズの穴数は縦36、横27個なので、これをVISIOに配置します。
 缶コーヒーの直径や抵抗の大きさを測って、周囲に抵抗が16本並ぶように検討しました。

サーミスタの温度検出範囲と可変抵抗の設定範囲の計算

要求は

が必須条件です。さらに

という条件も追加しておきます。

 サーミスタは入手性の関係で10kΩ@25℃のNTCです。B係数は3435Kなので、
 抵抗値は

  R = 10*EXP(3435*(1/(TEMP+273)-1/(25+273)))

 で求められます。
 データシートにも書いてありますが、100℃で約1kΩ、60℃で約3kΩです。

 サーミスタのデータシート

逆に温度は

  TEMP = =1/(LN(R/10)/3435+(1/(25+273)))-273

 で求められます。

 
 
 そこから分圧抵抗を変えて変化率を求めると
 
 
 
 3.3kΩ付近の時に最も25℃と100℃の差が大きくなります。(0.519くらい)
 この値から出力電圧と温度の関係を求めます。
 ちゃんと計算すれば、たぶん計算式を導くことは可能ですが、面倒なので近似式をエクセルに出してもらいます。

 

サーミスタからの出力電圧が求まりましたので、設定範囲を検討します。
設定に用いるボリュームは10kΩのBカーブに決めました。
①ボリュームの両端に抵抗をぶら下げて、ボリュームの中点から電圧を取った時は2.2k、4.7kがいい感じです。



②片方の抵抗をボリュームの中点からぶら下げた時は1k、4.7kがいい感じです。



比較すると…



②の方が適温付近を細かく設定できて良い感じです。
という訳で抵抗値が求まりました。


実際に動かして温度を測定しました。

測定の際はMETEX M-6000MとK熱電対を使用しました。

値をRS-232C経由で読み取るクラスは下記の通りです。




 まだまだ温度上昇に余裕があります。
 適温になったコーヒーを振っても缶の表面温度はそれほど下がりませんでした。
 ヒーターが下にあるので中で対流してるのかな?
 気になるFETの損失ですが、触れてみた感じ放熱板なしでも大丈夫っぽいです。
 (けど一応、付けられるようにもしておいた

部品代


 結構かかっちゃいました…
 自販機とスーパーの価格差は50円くらいなので60本温めれば元が取れるかな?

余談

 最初考えた回路図は↓