D-STARでフォーンパッチ 

 7M4MON                   7M4MON   2009/08/30

概要

携帯電話 にかかってきた電話を無線機に転送します。または無線機から任意の電話番号に発信します。
D-STARのスローデータを使って携帯電話とATコマンドをやりとりします。
システム 図を下記に示します。

ヘリコプターで上空に上がると携帯電話は圏外になりますが、このシステムを使うと
地上においた携帯電話を通じて公衆電話網へ発着信出来ます。
高出力の無線機を組み合わせることで、局所的な圏外を解消できます。
電話をかける側からは圏外にいるかどうかを意識することなく電話を掛けることが出来ます。

ハードウェア

今回、実験した接続図を下記に示します。



アップリンクのPTT操作は、D-TEL_SからRTSピンを制御することによりリレーを駆動しています。
平型コネクタから音声を入出力しています。*MAUDIOMODコマンドが効けばIMT-2000コネクタのみで可能ですが、
IMT-2000コネクタから必要ピンが出ているケーブルは入手困難です。
D-TEL_C側の無線機はデュアルワッチ(R)機能を搭載したID-91を使っています。
今回はNTT DoCoMoのP905iTVという電話を使いました。他キャリアの携帯電話はATコマンドの仕様が公開されていないため
上手くいきませんでした。(SoftBank 805SCではATHで切断できない。 EMOBILE H11TではATDで*99#以外発信不可?)

ソフトウェア

シーケンスを下記に示します。

アプリ ケーションはVisualBasic2008で作りました。
クライアント側アプリケーションのスクリーンショットを下記に示します。ソースはこちら


基地側アプリケーションのスクリーンショットを下記に示します。ソースはこちら
モデムとリグ間のデータを相互に転送しています。
アップリンクの送信時にはTXチェックボックスに印が付きます。



動作の様子


実験したときの写真です。
無線機のスピーカーから音を出すとハウリングを起こしてしまうため、イヤフォンを使用しています。

アマチュア無線ではアマチュア業務の範囲を守りましょう。

参考資料